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2023年 2月 20日 数学力向上のすゝめ
こんにちは、東進ハイスクール巣鴨校担任助手の中畑です!
突然ですが皆さん、数学は得意ですか?
理系の人の中には数学が好きで得意という人も結構多いかもしれませんが、
一般的には数学が苦手だったり、数学ができないから文系に進むという人は多いかと思います。
とはいえ大学受験において数学は重要科目の一つですよね。
特に東京一工・旧帝・早慶・医学部等の難関大を受ける上で数学は逃げることのできない科目となっています。
ということで今回は、数学が苦手な人が数学を伸ばすためには何をすべきかということを話していきます!
数学が得意な人にも参考になるであろうことを書いていくので、かなり長い内容にはなってしまっていますが、ぜひ最後まで読んでいただければと思います。
①数学力向上に必要なこと
まずは数学を伸ばすために必要なことをまとめていきます。数学力を上げるためには
⑴計算力の向上
⑵基本原理の理解
⑶典型問題の解法理解(暗記ではないのでお間違いなく)
⑷数学的思考力の養成
の4つが非常に重要になってきます。
それぞれについて軽く見ていくと
・計算力→スピード、正確性
・原理理解→解答作成、探求力
・典型問題→取りこぼし防止、得点力
・思考力養成→難問演習
といったものに対して非常に効果的です。
逆にこれらのいずれかが不足していると、必ずどこかで躓くことになると思います。
ということでここからはそれぞれに対して何を意識すべきか、何を勉強すべきか等について話していきます。
②計算力の向上
まずは計算力の向上についてです。一般に計算力は他の数学の技能と比べて軽視されがちな傾向にあると思います。
特に近年思考力や探求力といった力が重視されているという風潮もあり、この傾向はさらに強まっているように感じています。
しかし、個人的には数学において計算力は最重要と言っても過言ではないものだと思っています。
というのも計算力は数学のほぼすべての場面(論証等の例外もありますが)で必要となるものであり、
これが不足しているとどんなにすごい解法を思いついても答えが合わなくなる・時間不足に陥るといった問題が起こってきます。
そのため現在数学力に自信がない人はまず計算力の見直しから行うことを強くお勧めします。
さらに言えば数学には自信がある、それなりに点数が取れているという人も計算力は見直してほしいところです。
特に東工大や阪大等の煩雑な計算を要求される大学を目指すならば必ず見直してみてください。
それでは計算力を上げるためにやるべきことについて書いていきます。
計算力の向上のためには、ひたすら繰り返し計算を解くことが一番かつ唯一の方法となります。
計算はとにかく手を動かして自分の頭で考えることでしか伸びてこないです。
これは数学の得意不得意にかかわらずかなりキツい作業になるかとは思います。が、数学を伸ばすためには必須なので逃げずにしっかり向き合いましょう。
具体的に使うものとしては高速マスター基礎力養成講座の数学計算演習がかなりおすすめです。
一般的に計算力向上に有効な参考書等はあまり見かけませんが、数学計算演習は同じようなタイプの問題を繰り返し解くことで計算力を鍛えることができるため、この段階において最もオススメかなと思います。
まだ数学計算演習に手をつけられていないという人は是非この機会に取り組んでみてください!
③基本原理の理解・典型問題の解法理解
次は上記の二つについて書いていきます。これらはどちらも理解をするフェーズということでここでは括って書かせていただきます。
これらは一般的によく言われる暗記数学とは対極の部分にあるものです。
解法を暗記するという暗記数学はよく数学が苦手という人に対して言われることですが、
これは短期的には数学を伸ばしやすくしますが、長期的な目で見るとむしろ成績を伸ばしにくくしている原因だと思います。
もちろん数学はある程度のパターン化がされているというのは事実です。実際、典型問題などはその代表例です。
しかし、レベルが上がるに従ってただ答えを覚えているだけでは太刀打ちができない問題が増えてきます。
そのため、基本原理や典型問題に取り組むときは解法を丸暗記するのではなく、
「なぜその考え方が使われるのか」「他にどのような考え方が出来るか」といった根本に目を向けてほしいです。
そのため暗記をするのであれば、流れだけを暗記するのではなくその背景や使われる理由や場面まで同時に頭に入れたうえで、自分の言葉で説明まで出来るようにしましょう。
というわけで具体的な方法論ですが、原理であれば他人にその原理を説明できるようにすること、典型問題であればなぜその解法を選ぶのかを含めて一から答案を作成することを目指すのが最適かと思います。
このとき使うものとしても数学計算演習がかなり有効なものになります。
先ほども書いた通り数学計算演習は似たようなタイプの問題がたくさん出てくるため、演習を大量にこなすことができるという特徴があります。
そこで典型問題の演習時に数学計算演習を使うことで考えながら解法を自分の中に落とし込んでいくことができます。
また、数学計算演習をここで使うもう一つのメリットとして、計算力と並行して鍛えることができるというものもあるかと思います。
ここまでで数学力向上に必要なことの⑴~⑶について説明してきました。
上記のことをしっかりこなせれば数学力はある程度ついたといえると思います。
最後に数学を得意にする・最難関大の入試で通用するレベルとするため、以下で⑷について書いていきます。
④数学的思考力の養成
数学的思考力は人によって必要性の変わってくるところです。
数学を得意にするというよりは最低限戦えるレベルにしたい、志望大学の数学の難易度があまり高くないといった人は上の3つを完璧にした上で他科目に時間を割くのが得策かと思います。
逆に数学を得意といえるようにしたい、志望校の数学のレベルがかなり高いという人は数学的思考力まで鍛えていきましょう。
まず数学的思考力とは何かというお話ですが、個人的にこれは
「問題の構造を理解・把握して自分なりに答案へ落とし込む力(=問題把握能力+答案作成能力)」
かなと思っています。
大事な事として、これはあくまで答えを閃きやすくするものではなく、問題を解くうえでの確度を上げるためのものだということを押さえておいてください。
よく数学は閃きや発想の科目だと言われることがありますが、これは正しい表現ではないと思っています。
もちろん閃きが必要になる問題も全く無いわけではありません。しかし一般的に言われる難問を解くうえで必要な力は多くの場合閃きではなく「問題把握能力」になります。
この問題把握能力というのは、問題を見た時に
・問題文中に出てくる変数や文字等について整理する
・問題を解くうえで与えられた条件と問われていることを把握する
・与えられた問題に似た典型問題を思い浮かべ、そこから解法の糸口をつかむ
・複数ある解法から条件等を加味して正しい方針を練る
といったことを行うことができる力だと自分は考えています。
これができるようになると、受験において差がつくポイントの問題で確実に得点できるようになるとともに、数学の得点自体が安定してくると思います。
さらに、同時に整数や図形等の分野において複雑な問題を解くときの見通しも良くなるかなという風に考えています。
また「答案作成能力」とは、試験において点数のもらえる答案を作る力のことを指します。
これはつまり、論理的に正しい流れの答案を作成できるようにする力のことです。
よく数学の答案は答えさえ合っているば良いと考える人がいますが、これは正しいものではありません。
短答式の試験なら別ですが、途中式を書く形式の試験であれば、最終的な答えがあっていることと同じくらいに
「採点者に自分の考えを伝える」ことが重要になってきます。
そして考えを正しく伝えるために答案の流れを違和感のないものとする、論理的に整合性の取れた答案を作成するといった答案作成能力は非常に重要なものとなっています。
このような数学的思考力を養成するためには、実際にそのような考えをしている人の考え方を学び、自分なりに再現してみることが一番有効であると考えています。
具体的には東進の授業であれば、青木純二先生の「数学の真髄」や長岡恭史先生の「数学ぐんぐんシリーズ」などで学ぶことがオススメかと思います。
またそれ以外の日常の学習では、問題を見てすぐ手を動かすのではなく、自分の中で問題の主旨をパターン分けして、考えをまとめた上で解く練習などをすると非常に効果的かなと思います。
以上が自分の思う数学力向上に必要なことの全てかなと思います。
最後にまとめとなりますが、数学は自分の頭で考え実際に手を動かすことで伸びていく科目です。
そのため楽をしようとするのではなく、苦しみながらでも少しづつ確実に力をつけていく方が有効だと思います。
そのことを意識しながら勉強してもらえれば必ず結果は出ると思うので、ぜひ頑張ってみてください!
書きたいことが多くなってしまいかなり長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!
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